ゲノム編集の世紀 ケヴィン・デイヴィス著 科学の倫理と人類の未来 - 日本経済新聞

「私は、死刑囚を見ているような気がした」。2018年、ある科学会議を取材していた著者は、中国人研究者・賀建奎(フージェンクイ)が登壇する姿を見てそう思う。賀はゲノム編集をヒトDNAに行った「CRISPR(クリスパー)ベビー」を誕生させていた。彼は死刑にはならなかったものの、自宅軟禁の末の刑務所送りに科せられる。…